「地方の時代」という言葉はなつかしい。というか、手垢がつきすぎた。 中央VS地方の図式で見られ、ほとんどが地方の負け。 あまり負け続きじゃあ面白くないだろうと、 地方創生などといったおまじないの言葉で政府が地方をなぐさめる。 でも、そんなものはどこ吹く風で、がんばっている人たちがいる。 ないならないで、知恵を出す。知恵がなければ汗を流す。 ちょっと気になる地方をウォッチしてみたいと思う。
2015年5月19日火曜日
一度消えたものに火を灯す
麻とか亜麻とか聞くと、衣類のもとになる植物だなというくらいで、
実際にそれらが栽培されている所を見たことがないし、どんな植物かも知らない。
麻ではなく亜麻の方だが、こちらは茎の繊維がリネン(リンネル)製品になるという。
病院へ行くと「リネン室」というのがあるが、ここは病院で使われているシーツやカバー類を
保管している部屋のこと。シーツやカバーがリネンからできているからであろう。
さて、北海道江別市大麻新町(町の名前もすごい)には、
亜麻を自家栽培し、手紡ぎ体験教室を開いている女性がいる。
手紡ぎ体験教室は大麻銀座商店街の一角で始められ、すでに100人以上が受講した。
大正年間には江別市に亜麻繊維工場が操業した。
しかし、化学繊維の普及もあって昭和に入って工場は閉鎖、以後、亜麻栽培も途絶えた。
女性は直接肌に触れる植物繊維で布を一から作りたいとの思いで、
ひと握りの亜麻の種子をベランダで育て始めた。
今は180平米ほどの畑で栽培しているが、収穫し、紡いで、織り上げるという
一連の作業はすべて手仕事である。
ものごとの盛衰は世の常であるが、先人がかつて亜麻を手がけたのは、
亜麻が育つ適地であり、育て加工する人にとってなにがしかの魅力があったに他ならない。
一度消えたものに火を灯す作業は大変かもしれないが、エールを送りたい。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0132852.html
亜麻の魅力広めたい
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