「地方の時代」という言葉はなつかしい。というか、手垢がつきすぎた。 中央VS地方の図式で見られ、ほとんどが地方の負け。 あまり負け続きじゃあ面白くないだろうと、 地方創生などといったおまじないの言葉で政府が地方をなぐさめる。 でも、そんなものはどこ吹く風で、がんばっている人たちがいる。 ないならないで、知恵を出す。知恵がなければ汗を流す。 ちょっと気になる地方をウォッチしてみたいと思う。
2016年3月31日木曜日
返済不要の奨学金
政財界や文化、スポーツの世界で活躍した人の名言集を読んでいたら、
「細心大胆に手を打てば、危機は突破できる」とあった。
細心大胆というのは、なかなかむずかしく、
何度も危機を経験していないとできない芸当かもしれない。
さて、先の名言を残されたのは株式会社リンガーハットの創業者
米濱和英会長である。
長崎ちゃんぽんリンガーハットというフレーズがこびりついていて、
リンガーハットは地元長崎の人が創業かとか思ったら、さにあらず。
米濱氏は2歳から高校を卒業するまで鳥取市で過ごした。
その後、長崎に移り住んで兄2人とリンガーハットを創業した。
いわば、心のふるさとである鳥取に何がしかの恩返しをしたい。
もちろん、創業の地である長崎市にも同様のものができれば、
ということで生まれたのが、返済不要の奨学金だ。
鳥取県内の高校や大学などで学ぶ学生が対象で、毎月2万円を
卒業まで支給し、返済は不要である。
格差が進む日本において、進学したいが経済的に苦しい、
という学生は多い。
儲かるだけではなく、助け、育てる。
凡人には、なかなかできることではない。
http://earth-words.org/archives/8334
米濱和英氏の名言
2016年3月30日水曜日
人生に縁あり!
おもちゃメーカーであるタカラトミーの「人生ゲーム」を、
ローカライズしたバージョンが誕生した。
「ポケット人生ゲーム 出雲版」で、企画したのは出雲市である。
実際に市内にあるお店などをゲームの中に入れ込んで、
遊びながら出雲の町に親しんでもらおうというもの。
出雲観光編では名所を30ヶ所まわり、特産品20にふれてもらう仕掛けで、
裏面の生活編では「合コンに行く」とか「U・Iターンフェアに参加」
といった現実面でのマスが待っている。
こうして、山あり谷ありの人生を歩みながら、すべてクリアすると、
夫婦円満に月旅行というゴールが待っている。
人生というのは、たしかにいろんな”縁”によって導かれ、
縁結びの神様がいらっしゃる出雲には格好のPRツールかもしれない。
http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20160326-OYTNT50076.html
山あり谷あり ご縁で勝負
2016年3月29日火曜日
木育をすすめる
富山県氷見市といえば能登半島のつけ根にあり、富山湾に面している。
初夏のマグロ、冬の寒ブリなど、どちらかというと
魚=海のイメージが強い。
もちろん平野や山林もあるのだが、このまちが今月1日に
「ウッドスタート宣言」をした。
ウッドスタートとは何かというと、NPO法人日本グッド・トイ委員会が
展開している木を使った教育=木育の行動プランである。
NPO法人日本グッド・トイ委員会は東京おもちゃ美術館を運営している。
氷見市では、これまでに東京おもちゃ美術館と連携し、
講演会や木育キャラバンを開催し、よりいっそうの推進を図るために、
今回のウッドスタート宣言となった。
木を子育ての真ん中に置いて、育児の環境を整備していき、
子どもだけではなく、みんなが木のぬくもりを感じながら
豊かな暮らしを送るというのが行動プランの目標である。
具体的な取組みとしては、氷見産の杉で氷見に伝わる「てんま船」の
おもちゃを作り、今年度から赤ちゃんにプレゼントするという。
てんま船とともに積み木もプレゼントし木に親しんでもらう。
子どもが小さい頃に、森林公園のフィールドアスレチックに参加し、
金メダルならぬ木メダルをもらったことを思い出した。
http://mokuikulabo.info/ws/local/
木育ラボ
2016年3月28日月曜日
大空から俯瞰する
北海道の東北部、網走市の隣に大空町という町がある。
旧女満別町と東藻琴村が合併して平成18年に誕生した。
名前を聞いただけで、北海道の雄大な風景が目に浮かんでくる。
さらに、大空をイメージさせるこんな物語が刻まれていた。
昭和9年、北海道や東北地方は冷害によって米が大凶作となった。
その原因がオホーツク海の流氷にあるのではないかという推論を元に、
民間航空会社のパイロット根岸錦蔵は、空からの調査を任せられた。
しかし、飛行機を飛ばすにも飛行場がなく、根岸等は急遽競馬場跡地に、
村民1300人を総動員し、わすか一週間で長さ300mの滑走路を造った。
この滑走路の完成によって流氷観測を行い、後々冷害予測が加能となり
農業は大きく前進していった。
さらに、この滑走路は女満別空港の基礎となり、道東発展の
空の玄関口として今日に至っている。
根岸錦蔵は東京日本橋の砂糖屋の次男として生まれだが、
大空に憧れ、小学校の頃は学校をさぼって所沢飛行場へ通うなど
根っからの航空少年だったという。
マグロなどの魚群探査や富士山での高層気象観測に尽力するなど
根岸の功績は大で、大空町では業績を紹介する記念碑を建立する。
http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/222560.html
民間航空の草分け、根岸錦蔵に「光を」
2016年3月25日金曜日
新聞と淹れたてのコーヒー
う~ん、イメージとして湧いてくるし、受けるかもしれない。
そう思ったのが、静岡の新聞販売店が始めた朝刊とコーヒー豆を
お届けするサービスだ。
静岡市清水区由比の河西新聞店では昨年10月から、
自家焙煎したコーヒー豆を朝刊といっしょに購読者へ宅配している。
4種類のコーヒー豆を揃え、100グラム500円からという値段設定だ。
新聞販売店はほぼ毎朝購読者宅へ新聞を届けるし、
いっしょに宅配してもそんなに負担にはならない。
「朝食時に新鮮なコーヒーと情報を味わって、
気持ちのいい朝を迎えてほしい」
ややこそばゆいセールストークだが、コーヒー好きな人なら、
いちいち買いに行かなくてもいいから利用するのではなかろうか?
一時、新聞販売店もメール便とか水の宅配などを行ったこともあったが、
そんなに長続きすることはなかった。
コーヒー豆なら店売りもできるし、昼間の事務所活用という点でも
メリットが大きいのではなかろうか。
https://www.facebook.com/kawa24shinbun
河西新聞店(自家焙煎珈琲豆)
2016年3月24日木曜日
実直さで
鳴かぬなら鳴かせてみようの秀吉、鳴くまで待とうの家康、
そして、殺してしまえの信長と戦国期の武将の性格を語る逸話がある。
石田三成は先の三人ほどメジャーではないし、天下も取ってはいない。
三成に関するエピソードでは「三献の茶」というのが有名である。
鷹狩の帰途、喉の渇きを覚えて立ち寄った秀吉に、
最初は大ぶりの茶碗にぬるめの茶を出し、秀吉が飲み干すと、
やや小さめの茶碗にやや熱めのお茶を出し、最後に小さな茶碗に
熱めのお茶を出したという、相手への心配りに長けた話が残っている。
その三成とともに彼の出身地である滋賀県をさらにアピールしようと
滋賀県は石田三成PR動画を作った。
昭和のテレビCMの構成、ゆるめの歌による演出に思わずにんまり。
ユーチューブにアップして再生回数は100万回に届く勢いである。
「武将と言えばみつなり~」「イチ、ゴー、ロク、ゼロ、滋賀県生まれ」
という三成に関する歌が流れ、忠義心ナンバーワン宣言によって、
三成の実直なキャラを滋賀県民も引き継いでますよというアピールで、
笑いを取るのではなく実直さで県の知名度を上げたいという
誠に実直な姿勢である。
27日から第2弾が公開されるらしいが、楽しみに待ちたい。
https://www.youtube.com/watch?v=Bp_JCOWYorA
石田三成CM<第一弾>
2016年3月23日水曜日
通園・通学の足
行政が行う施策しかり、民間が行うサービスも、
時代の状況を把握し、時代のニーズに適合するものが求められる。
それこそ昭和30~40年代は地域で見守り育てるといったところがあり、
親は無くても子は育つとまではいかないが、
地域社会が果たした役割は大きかったように思う。
もちろん、いじめとか差別もあったことはまちがいないが、
今のように格差がそんなに大きくはなく、共同体としての絆が強かった。
福島県会津若松市のタクシー会社が、子どもだけタクシーに乗せて、
通園や通学などの送迎をする「子育てタクシー」を始めた。
ドライバーもただ乗せて終わりではなく、育児面の知識を養成する
子育てタクシードライバー養成講座を修了した人が中心となる。
子育てタクシーのサービスには「ひよこコース」「かんがるコース」
「ふくろうコース」の3つがあり、保護者の要望にきめ細かく対応する。
地方では過疎が進み、百年を超える歴史をもつ学校が廃校となり、
山道を1時間も2時間もかけて通学していた子どもの姿が消えた。
たしかに子育てタクシーは安全で便利ではあるが、
通学路を歩く時にしか得られないものがあることも事実である。
http://hotakasugi-jp.com/2014/09/19/movie-review-on-the-way-to-school/
通学路で人生を学ぶ。
2016年3月22日火曜日
苦手英語克服のために
よく言われることだが、日本では英語教育に時間を割いているのに。
いざ外国人と向き合うとスラスラしゃべることができない。
受験のための英語であって実用のための英語となっていない。
そこで、文科省では2020年度に英語を小学校の正式な教科に
するという方針を打ち出した。
それを受けてか、鳥取県が敏感に反応した。
現在、主に中学校に配置されている外国語指導助手(ALT)を
来年度から小学校5校に置き、日常的に英語を体験できるようにする。
また、ALTは5校だけではなく、近隣の小学校で出前授業を行う。
さらに、教科化へ向けて、指導計画や教材を検討していくという。
高校では、スタンフォード大学と連携して授業を受けられる仕組みを
作るとともに、同大が日本人学生向けに提供しているプログラムを使い、
現地の教授と英語で双方向の授業を行う。
これだけやって、どれだけの成果が上がるのか、結果を待ちたい。
http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51906367.html
なぜ日本人は英語が話せないのか? 海外の反応。
2016年3月18日金曜日
負の遺産を活かす
4.7ヘクタールと言われも、どれくらいの広さなのか検討がつかない。
東京ドームとほぼ同じ大きさだよといわれても、
野球のダイヤモンドのほかに観客席などがどれだけのスペースが
あるのか、こちらもあまりピンとこない。
N700系新幹線約34.38本分ですよとか、観光バス1570両分くらい
と言われても、なかなかその広さを実感できない。
一辺が220メートル位の正方形、というのがわかりやすいのかも?
さて、その4.7ヘクタールの土地は京都府の京丹波町にあるのだが、
2004年2月に鳥インフルエンザが発生し、ここで飼われていた鶏は
焼却処理され、土地は持ち主の農産会社から町へ寄付されていた。
町では、残っていた鶏舎や倉庫などを解体し、
森林公園として再利用する整備方針を決めていた。
そこに、映画会社からロケ地を探しているという情報があり、
太秦から1時間ほどで来れる当地がにわかに脚光を浴びている。
まわりに高速道路や民家や電柱がなく、時代劇などを撮影するには
格好の場所である。
こうした例に限らず、あそこはかつて…だったからと負の烙印を
押されているがために、再利用できない場所も多い。
知恵をしぼれば、そうしたマイナスをプラスにできそうな気がする。
http://research.php.co.jp/leadership/10.php
負の遺産をどのようにして活用したのですか?
2016年3月17日木曜日
鉄人は35号までいたのか
小さいころのテレビ番組といえば「鉄腕アトム」に「鉄人28号」。
鉄人28号は、たしか実写版のドラマだったように記憶している。
1号から26号は等身大のロボットで、開発には成功するものの、
銃撃に対する装甲防御が不十分な未完成品だったとか。
27号は巨人型ロボットで開発に成功したが、実用面で不都合があった。
そこで28号の登場となるわけだが、アトムのような人型ロボットと異なり、
鉄人の感情面があまり印象に残っていない。
さて、話は鉄人35号。これは東京都三鷹市下連雀にあるアンテナ塔だ。
日本無線が所有し、同社の社員等でつくる日本無線アマチュア無線クラブが、
鉄人35号を使っ地球の裏側まで電波を飛ばしてきたという歴史がある。
その35号が来年度には閉鎖となり、閉鎖後は35号を使用できなくなる。
そこで、今月13日無線クラブの会員を中心にイベントを開いた。
鉄人35号は地上から35mの高さまで達したので、その名前がついたのだが、
南極の昭和基地とも交信ができたという輝かしい記録が残っている。
アマチュア無線やモールス信号などは、通信装置の前に座っている
人の姿が目に浮かんでくるところが、味があってグッドである。
http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyo23/news/20160311-OYTNT50012.html
三鷹アンテナ塔「鉄人35号」お別れ
2016年3月16日水曜日
助け合いの心
沖縄は二度ほど行って、あまり大きなことは言えないが、
肉類が美味しかったのを覚えている。
とりわけ豚料理は多彩で、いろんな部位をいろんな調理で楽しむ。
貴重な動物性蛋白質だから、残さず食べようということもあるかと。
この沖縄の豚が終戦直後、極端に減った。
戦前は10万頭以上いたのが、1945年には約2000頭ほどに激減。
それに加え、終戦直後の沖縄の生活は苦労が多く、
生きていくのに精いっぱいであった。
そうした故郷の窮状を救おうと、ハワイに渡った移民の人たちが、
募金活動を始めて約5万ドルを集め、白豚など550頭を買い付けた。
1948年、沖縄出身の7人の勇士が船に乗り込んでハワイを出発し、
暴風にあったり苦労惨憺しながら1ヶ月後にうるま市に到着した。
船にはアメリカで買い付けた550頭の豚がいた。
その豚たちが成長し、1951年には10万頭まで回復した。
沖縄を救った豚を忘れないために、このたびうるま市に記念碑が完成した。
http://www.yomiuri.co.jp/local/okinawa/news/20160302-OYTNT50039.html
沖縄救った豚忘れない
2016年3月15日火曜日
図書館戦争
戦争というと大げさだが、ここのところ公立図書館の新たなサービスが
やたら目につくような気がする。
佐賀県武雄市のスタバ併設、私語OKの武雄市立図書館が引き金になって
いろんな図書館で、へえ~というような改革が行われている。
とりわけ地方の図書館は利用者を増やそうという狙いが見え見えだ。
鳥取市立図書館が試験を始めたのは、市内のコンビニでの
貸出し・返却ができるというサービスだ。
インターネットで借りたい本を予約すると、最寄りのコンビニに配送され
それを利用者は借りたり返却したりというものである。
返却ポストというのはあるが、貸出用は人の手を介さないとむずかしい。
移動図書館車もあるが、車に積める本の数は限られる。
事業費はコンビニへの委託料が16万円というから結構金がかかる。
広島県府中市の府中市立図書館は本の無料宅配サービスを行っている。
対象は70才以上か体調不良で図書館まで来ることができない方のみ。
尚、同じ広島県の東広島市では障害者を対象に、利用者負担で、
郵送による本の貸出を行っている。
本を読みに図書館へ行くのではなく、読んでくださいと本が自宅まで
やってくる時代なのだ。
http://www.yomiuri.co.jp/local/hiroshima/news/20160304-OYTNT50233.html
お年寄りに宅配 本と笑顔
2016年3月14日月曜日
ガンバレ、ネギーマン!
1960年代や70年代は、徒歩や自転車で世界一周を試みる若者がいた。
今も、そうした冒険を行う人がいないことはないが、相対に少ない。
大阪産業大学4年生の田口さんは世界一周の旅に出る。
服装は田口さんの故郷・京都府久御山町特産の九条ねぎをモチーフにした
キャラクター「ネギーマン」のぬいぐるみを着ての旅である。
アジアからアフリカを縦断、欧州やアメリカ、オストラリアを回って
来年3月に帰国する予定だ。
旅の目的は、九条ねぎを世界中に広めること。
立ち寄った国や地域で撮影した写真をブログで発表し、
ネギーマンともども情報を世界に発信していくという。
そのために大学を1年休学し、ネギ農家でバイトをするなど準備も万端。
そもそも、企画自体は人口減に悩む町のために何かできないか?
であって、思いついた世界一周プランを、旅を応援する団体「TABIPPO」
主催のプレゼンテーション大会に応募し、見事採用となった。
一人旅で、楽しいことより辛いことが多いだろうが、
ガンバレ、ネギーマン!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160311-00000016-kyt-l26
ネギーマン世界一周へ
2016年3月11日金曜日
先手必勝のマーケティング
山形県天童市といえば将棋のまちとして有名である。
天童の春を彩ると言われる人間将棋大会は昭和31年から行われている。
当然、天童市民の将棋への関心も高く、日本将棋連盟天童支部には
209人の会員がいて、全国で最多の会員数を誇っている。
しかし、残念なことに天童市出身のプロ棋士はまだ出ていなくて、
名実ともに将棋の聖地にはなっていない。
白泉社刊の漫画雑誌ヤングアニマルに「3月のライオン」という
将棋棋士を描いた物語が連載されていて人気を集めている。
漫画の主人公・17才のプロ棋士・桐山零は天童市の出身という設定だ。
ちなみに監修はプロ棋士の先崎学が務めている。
この人気漫画にあやかろうと、天童市ではふるさと納税の寄付者へ、
3月のライオンをモチーフにしたオリジナルグッズをプレゼントしている。
将棋駒ストラップは制作が追いつかず8ヶ月待ちの状態だという。
漫画というフィクションの中から生まれたキャラクターが人気となり、
彼の出身地や暮らしている場所などが聖地となることは多い。
現在人気の、あるいは先々ヒットしそうなフィクションに目をつけて、
地域なり産品をアピールしていくというのは先手必勝のマーケティング
なのかもしれない。
http://yamagata-np.jp/news/201603/09/kj_2016030900208.php
「天童ファン」拡大へ人気漫画とコラボ
2016年3月10日木曜日
先人の知恵
食べものに事欠かない現代からすると、ギョッとするような数字である。
江戸時代は飢饉が35回ほど襲っているが、中でも悲惨なのが天明の飢饉。
天明3年は夏でも綿入れを着なければならないほどの低温が続いて、
おまけに浅間山の噴火も加わり、お米はほとんど育たなかった。
津軽藩では人口の3~4割にあたる8万人ほどが餓死した。
お隣りの盛岡藩でも6万人ほどが餓死し、人口の2割を失った。
利根川の左岸に位置する群馬県高林地区の伝承によると、
天明の飢饉の時、大凶作に地区の住民が苦しんでいた。
そこに木造の不動尊像が流れ着いたので、農民たちは木像をまつった。
わずかに残った米や雑穀で餅を作り、菜っ葉を入れて焼き餅にし、
不動尊に供えた後、分け合って飢えをしのいだという。
そうした知恵で、飢饉の中にあっても餓死者を出さなかったことに感謝し、
高林地区の住民は救済食であった焼き餅づくりを再現している。
苦しい時にこそ知恵を出し合って、お互いが助け合う。
こうした伝統が息づいている地域は、いざ、という時にも生き残れる。
http://mainichi.jp/articles/20160223/k00/00m/040/082000c
天明の大飢饉乗り越えた「焼き餅」再現
2016年3月9日水曜日
あれから5年
マスコミも騒がしくなってきたが、あれから5年、3.11がやって来る。
東京電力福島第一原発事故で楢葉町に出ていた避難指示が解除されて
半年余り過ぎたが、避難先から帰還したのは440人ほどである。
生まれ育ったふる里で震災以前の生活を取り戻そうと、
町内では家の建て替えや修繕などが続けられている。
原発事故が起き、自宅が警戒区域となって、いわき市へ避難した
猪狩さんは楢葉町で生まれ育ち大工として町内の家を建ててきた。
およそ100棟あまりを建てたが、それらの家々のガラスは割れ、
家の中や庭が荒れ放題になっている姿を見るのはしのび難かった、
そこで、現役は一度退いたものの、いわき市から約30キロの距離を
軽トラックで毎日往復して家の修復にあたっている。
去年4月には国の許可をもらって楢葉町内の自宅に戻って修繕に取組み
再生させた家は30軒を超えるという。
猪狩さんの大工魂と熱いふるさとへの思いが、伝わってくる。
http://matome.naver.jp/odai/2145689882429016301
あれから5年…東日本大震災を乗り越えた"被災地の今"
2016年3月8日火曜日
なにかと、県庁マン
公務員にとっては迷惑なことなのかもしれない。
公務員らしくないことをすると、まな板に上げられてしまう。
でもって、公務員らしい公務員を務め上げるのが一番という方も
ずいぶんいらっしゃるように思う。
しかし、個人的には県庁の星をめざしてもらったり、
民間に飛び込んで公務員時代にはできなかったことに熱中する姿が好ましい。
全国初の救急車でのiPad活用やドクターヘリ導入で中心的な役割を果たした
佐賀県庁職員円城寺さんの「県庁そろそろクビですか?」もいいし、
青森県深浦町の水産加工会社「あおもり海山」の取締役営業部長
野呂英樹さんの奮闘ぶりにも力をもらっている。
ノロさんは青森県庁時代に培った専門知識でマグロの加工マニュアルを作り、
廃棄していた部位を使って「マグロホルモン」などの商品開発などを行った。
さらに、ただの開発・販売ではなく、品質に見合った価格で売る仕組み
フェアトレードに奔走したり、実にパワフルである。
漁業などの一次産業分野にとどまらず、官の眼・民の眼で見つめれば、
地域を引き上げる策はゴロゴロ転がっている気がするのだが…
http://www.yomiuri.co.jp/local/aomori/news/20160226-OYTNT50381.html
元県庁マン、漁業支える 青森の魚全国へ
2016年3月7日月曜日
ご当地アイドル昨今
地方のゆるキャラの人気がやや下降気味なのと並んで、
ご当地アイドルも今ひとつ盛り上がってこない。
オリジナルソングやダンスやパフォーマンスで地域を盛り上げる
ご当地アイドルは2011年以降、全国各地で相次いで誕生した。
地元のイベントに招かれたり、特産品のセールスマスコットに
起用されたりしたが、ここのところ解散するグループも出てきている。
単なるブームの終焉ということではなく、
地方興行におけるギャランティの安さや興業回数の不安定によって、
マネジメントがうまくいかないというのが最大のネックである。
それに、ご当地アイドルといえど、中央のアイドルと同じように、
人の心をとらえる魅力があってこそステージに立ち続けられるが、
いわゆる旬を過ぎた持ちネタだけでは夢を与えることができない。
このあたりになってくると、名馬と伯楽の話になってきて、
巧みなプロデュースをできる人材がいるかどうかにも関わってくる。
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20160229-OYT1T50031.html
岐路に立つご当地アイドル
2016年3月3日木曜日
ゲレ食
やや言葉の響きが良くないがゲレ食なる見出しに目がいった。
なんのことはない、スキー場の飲食店のメニューだそうだ。
先般、長野県内のスキー場29箇所、63品がエントリーされ、
「第3回ゲレ食バトル」がくりひろげられた。
堂々の第1位は北安曇村白馬村の「Hakuba47」のレストラン「ルイス」の
野沢菜ピザが獲得した。
同レストランは昨年もミックスピザで一位となっており2連覇を達成。
ちなみに今回の野沢菜ピザは、細かく刻んだ野沢菜漬けをピザに
トッピングして、やや塩味のコリコリした食感が特徴だとか。
コンテストは昨年12月から今年の2月16日までスキー場を利用した人の
投票によって決定した。
世の中にはいろんなコンテストがあるが、イベントとしての注目度、
参加者のモチベーションアップ、次回への期待値など効果は高い。
http://www.heavysnowker.com/archives/51991128.html
【ゲレ食】第3回信州チャンピオンメニュー決定戦「ゲレ食バトル」
※週末より体調が悪く、3日間配信が滞ってしまいました。
すみませんでした。引き続きご愛読くださいませ。
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